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原点を振り返って・・・
昨日は晴海のトリトンスクエアーにあるNHK文化センターでチーズ講座を開講した。
長いものでチーズ講座を受け持たせてもらってからかれこれ8年も経つ。最初は手探りで開催していたが、今では月に5クラス、エキストラで数本の講座を担当しているので、それなりに要領も得てきて準備や進行も自分なりのマニュアルに沿ってスムーズに行えるようになった。

けれどなんとなく流れ作業的になっている部分というのが無いとは言えなくて、慣れる=手を抜く になりかけているのかなぁ、と最近思いだしている。

今月からCPAで「チーズ講師をする人たちへのアドバイス」的な講座を同僚の理事と立ち上げた。
全く新しい試みでロールプレイングなども加えたカリキュラムを一から作り上げていくため、何度も推考を重ね第1回目を先日終えた。

自分が初めてチーズの講師を任されたときにどういうことを考えたかとか、講師をした後で家に帰って夫婦で反省会をしたときに出てきた課題点や今後の方針、自分のポリシーの確立など原点に返って思い出す良い機会となった。

その甲斐あってか昨日のトリトンでのセミナーは自分の中では工夫を凝らして焦点をきちっと絞り、濃い内容のものになったのではないかと思う。
参加者ひとりひとりの反応に気を配り(幸い10名程度の少人数のセミナーだったので)、より親密な距離感でセミナーをすることができたと思う。生徒さんの食いつき?というか目の輝きもいつもとは違うなぁと実感できたし。

こういう丁寧なセミナーをすると自分自身の充実感もぜんぜん違う。
シリーズのセミナーでも来てくださる人にとっては毎回が一期一会なはず。
明日のさいたまでのセミナーも満足度の高いものにするため、しっかりと準備をしないと!

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チーズ | 11:22:07| Trackback(0)| Comments(23)
プレゼン!
本日、表参道のAmoh's Barにてチーズのプレゼンテーションを行った。
ダンナの同級生が始めたBarで青山という立地にもかかわらず隠れ家(というか民家?)的な雰囲気がなんとも得がたいアットホームなお店。

是非本格的なチーズを出してチーズファンを増やして欲しい!という気持ちとそれまであまりチーズに縁の無かった人が私が選んだチーズで「チーズって美味しい」と出会って欲しい! という気持ちで、恐れ多くもオーナーにチーズの試食会を申し込み、それが今日実現したのだ。

このような経験は初めてなので、今後どのように展開するか(あるいは展開しないか・・・)は未知ではあるが、何か新しいことが始まればいいなぁ。



チーズ | 21:46:50| Trackback(0)| Comments(0)
大先輩②
先週、毎年恒例のFOODEX JAPANに行ってきた。
日程的に最終日の金曜日にしか行けなかったのだが、ちょうどその日に受けたかったチーズセミナーがあったので朝早くから出かけた。(京葉線が強風のためかなり遅れてしまったので汗をかいた・・・)

セミナーの講師はこれまた私の大先輩で、日本初の女性熟成士として、今パリにご自分のチーズショップを持っていらっしゃる。
セミナーのお話は「チーズにおける熟成の意義、熟成士の仕事、そしてパリのチーズ事情など」だった。CPAのセミナーでも何度か同じようなテーマでセミナーをしていただいたこともあるので、初めて聞く話ではなかったのだが何度聞いても「なるほどなぁ」と妙に納得してしまう。
だれかに聞いてきたり、本などから仕入れる情報でなく、ご自身の体験談からご自身の言葉で話をしてくださると、心への入り具合が違うように思う。

この大先輩との出会いは2000年にCPAが設立する半年前に、新しい協会を作るために初めて設立理事となるメンバーが顔合わせをしたとき。
業界関係者はほとんど顔見知りが居ないまったく場違いな私に、母親ののような優しい笑顔で接してくれて心底ほっとしたことをよく覚えている。

彼女はCPAが無事設立したと同時ぐらいに急にフランスに旅立ってしまってしばらくお目にかかる機会が無かったのだが、何年かして久しぶりに会ったときに「チーズの熟成の修行をしてきたの」と目をキラキラさせながらお話をしてくださった。

まだまだ経験値不足の私にとって「熟成」という言葉は知っていたが、その本当の価値というものがよくわかっていなかった。そんな私に「熟成士が手がけるチーズの素晴らしさ」みたいな話をしてくださってチーズのもう一歩深い楽しみ方を教えてくださった。
実際に彼女が熟成を手がけたシェーブルチーズは今まで食べたことの無いタイプの熟製法で驚いたものだった。

ちょうどその頃からフランスのMOFの手がけた熟成チーズが日本でも買う事ができるようになってきたりしていたので、上質なチーズに手をかけてより高級にする「プレミアムチーズ」というものの存在が日本のチーズファンの間でも認識されるようになってきた。

でも彼女は「まだまだ日本の市場では熟成チーズというカテゴリーは理解されない」と嘆いていらっしゃる。私のようなチーズの「伝道師」が熟成についてももっとチーズファンに伝えていかないと。

彼女は「ゆうこさん。子育てはあとちょっとだから、チーズの活動は細く長くでも続けなさいね。後数年したら少しは自由になってやりたいことができるようになるから。」 と、励ましてくださったことがある。
別に「子育てがネックで・・・」とボヤいたわけではないのだが、長い子育て期間を終え、それでようやくご自分のしたいことを存分にチャレンジしている現状をとても誇りに思っていらっしゃるから出てきた言葉なのかもしれない。

そう言われて「私、本当は何がしたいんだろう?」と再考するきっかけとなった。まだ私自身、進みたい方向が明確に出来上がっていない。まだ子育て期間中ということで、執行猶予期間ということか。
そろそろ真剣に未来を考えていかないと、いざというときに準備ができていないかも。

先輩のように歳を重ねても自分の進むべき道を持ち続けて、輝いていたい。

チーズ | 18:42:24| Trackback(0)| Comments(4)
大先輩①
チーズにはまってはや10年。
振り返ればいろんな偶然が重なって、チーズの講師やらチーズ協会の理事の仕事をさせてもらう立場になっている。

そんな中でも9年前に出会った大先輩の影響は計り知れないくらい大きい。
当時はまだまだ珍しかったチーズを取り扱ったホームページを人づてに知ってくれて、大先輩のほうから私にメールで接触してくれた。もちろん私は大有名人の彼女のことは関連雑誌などで知ってはいたが、住んでいる場所も東京と関西と大きく離れていることもあったし、私はチーズ業界の人間ではなくてただの素人だったから接点などまったく無かった。

「今度、西宮に行くのでよければ一緒に食事しませんか?」
と、メールをいただいた時には舞い上がってしまうほど嬉しかった。
初対面でも人を寛がせて、そしてちっとも偉ぶらない(大有名人なのに!)気さくな人柄に、自分の立場も忘れて親しくお話をさせてもらい、一緒に旅行に連れて行ってもらう約束まで取り付けてしまった。今から考えると本当にずうずうしい態度だったなぁと、顔から火が出る思い。

そして大先輩の推薦でシュヴァリエをいただいたり、CPAの設立理事に誘っていただいたりと、私のチーズに関する「キャリア」と呼べるものにはほとんど彼女の「力」のおかげで得ている。

そんな大先輩の会社設立20周年パーティーが先日開催された。私なんかが招待されるには分不相応な大パーティー。
彼女が起業した当時から応援し続け支えてきた人たち、そして歴代のスタッフたち、そして彼女のことを心から応援しているサポーターの人たちが笑顔で20周年を祝う手作りのパーティーだった。

そんな大先輩の晴れがましい姿を間近で見て、人の成功というものは人と人とのつながりに依るところが本当に大きいものなんだということを改めて思った。
と、同時に「この人とつながっていたい」と思わせる大先輩の魅力を再認識した。

チーズ | 22:01:18| Trackback(0)| Comments(0)
モンドール・ポット
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チーズのビギナー向けのセミナー講師を担当することがある。
3年位前には
「カマンベール、ゴルゴンゾーラ、ロックフォールなんて名前を知っていたら、『ん?この人チーズ知ってるな』って思われますよ~」
なんてことを言っていたが、最近では
「秋になったら『今年のモンドール食べた?』なんて言えば、もうあなたはチーズ通!」
という調子のいいことをお話ししている。

『モンドール』はすっかり日本で定番のチーズになった(と、思う)。
切り分けるのではなく、木の枠のままトロトロに熟成したチーズをスプーンですくってパンに塗りたくって食べるのもちょっとイケてる。←そうでもないか?
匂いのわりには穏やかで優しい味はフルーティーな赤ワインにとても合う。トロトロした感じやクセのある匂いが「通」っぽい。

セミナーでこのチーズを紹介するときには通常の食べ方のほか、「焼きモンドール」の紹介も必ずするようにしている。
これはモンドールに白ワインを少し注いで枠ごとオーブンで焼いて(温めて?)熱々トロトロを食べる料理。
ただ注意しないといけないのは木枠ごと200度のオーブンに入れると木枠が燃えてしまって、オーブンの中が火事になってしまう。
あらかじめ木枠を水で湿らせてから、さらにアルミホイルなどで覆いをしてオーブンに入れないといけない。

先日お土産で「焼きモンドール」用のポット(?)をいただいた。
この陶器にモンドールを枠ごと入れて200度のオーブンで焼くと、火事にならないばかりか焼きあがってそのまま食卓に出してもサマになる。
日本ではまだ見かけたことがないし、昨年秋にパリに行ったときにもモンドールは売っていたけど、ポットは売っていなかった。
これから流行るのかな?

チーズ | 14:15:42| Trackback(0)| Comments(3)
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